■TAGはゴマカシの道具にすぎない

 つづく第四項はこちら。

日米両国はまた、上記の協定の議論の完了の後に、他の貿易・投資の事項についても交渉を行うこととする。

 もう、お分かりですね。

 TAG自体は、物品の輸出入のみをめぐる協定かも知れません。しかるにそれと並行して、サービスを含む他の分野についても、貿易協定の交渉を始めると明記されているのです。おまけにその後には、「他の貿易・投資の事項」についてまで、交渉を行うことになっている。

 では、クイズです。物品、サービス、投資のすべてについて、関税をはじめとする障壁の削減や撤廃をめざす協定を、何と言ったでしょう?

 ピンポーン! FTAです。

 TAGはFTAとは異なるという安倍総理の説明は、そのかぎりでは間違っていません。だとしても、アメリカが要求していた二国間FTAの交渉を、日本が退けたことにはならない。

 ハッキリ言ってしまえば、共同声明はFTAを、以下の三つに分解したにすぎないのです。
 (1)TAG
 (2)サービスを含む他の重要分野についての協定
 (3)投資を含む他の貿易の事項についての協定

 こうしておけば、「FTAを受け入れたわけではない」と強弁しつつ、FTAをめぐる要求を受け入れることができる次第。現にトランプは、共同声明の発表にあたり、「我々は今日、FTA交渉開始で合意した」と胸を張っています。

 だから日本政府は、自国民を(実質的に)だましてでも、アメリカへの従属、もとへ協調を貫こうとするようになったと言うのですよ!

 し・か・も。

 TAGについては、さらにとんでもない真実がひそんでいます。

 驚くなかれ、TAGの概念そのものが、日本側が勝手に主張しているだけの代物である恐れが強いのです!

 これについては、後編でお話しすることにしましょう。

 ではでは♪