前回は日本では顔文字がまだまだ人気でよく使われているという話をしました。そもそも、顔文字はいつ頃から使われ始め、最初の顔文字とはどのようなものだったのか。そんな疑問を紐解きながら、今回は顔文字の歴史を掘り下げます。〈連載「絵文字進化論」第3回〉。

■今から30年以上前、「アスキーネット」の電子掲示板が出発点

 日本の顔文字はデジタル上に、最初に顔文字が使用された日付・時間がはっきりと記録されています。1986年6月2日、聴覚障害を持つ若林泰志氏がパソコン通信「アスキーネット」の電子掲示板で使ったのが、その始まりだとされています。

写真を拡大 図1 最初の日本の顔文字 出典:若林泰志氏のHP

 そこで使われた顔文字はなんだったと思いますか? 答えは、今でも大人気の(^_^)です。発明者の若林氏は、これを文末に入れて、“サイン”として用いたそうです。その後「アスキーネット」のチャットで、ハンドルネームとして使われ始め、一気に広まっていきました。さらに、(^_^)を原型として様々なバリエーションが加えられていく中で、次第に“気持ち”を表現する使い方に変わっていきました。

(^_^)が、うれしい気持ちを表す「笑顔」、というのは今では当たり前のことです。しかし若林氏によると当初は「これを見て『顔だ』と気づく人は少なかった」そうです。(出典:http://deafcomic.jp/Others/FaceMark.html

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