飯能市には、「本邦帝王切開術発祥の地」の記念碑がある。これは同市で日本初の帝王切開が医師、伊古田純道と岡部均平によって行われたことに由来。難産のあまり胎児は命を落としたが、母体を救うために伊古田が産術の蘭学書『撒羅満氏産論』(翻訳)を頼りに行ったとされる。これが日本で行われた帝王切開術の中で一番古い記録のため、同市が発祥の地といわれるようになった。

 ほかにも、越谷市は「国民健康保険発祥の地」、日本初の飛行場が開設された所沢市(航空発祥の地)、世界最古の自転車機能を有する「陸船車」が発明された本庄市(自転車発祥の地)などがある。所沢市は日本初の保健所である農村保険館が作られた場所としても知られている。

 埼玉県民の筆者から見ても、埼玉県は全国的に目立った存在ではないことを認めざるを得ない。しかし、いまの日本に欠かせないものが多数誕生していることには誇りすら覚える。これからも縁の下の力持ちのようなポジションで、日本を支えてほしいと願うばかりだ。