気づけばもう年末、そしてあっと言う間に2019年。この時期に外せない飲み会で食べ過ぎ&飲み過ぎてしまい、体重計から目を背けたくなる時期。多くの患者を見る町医者であり、ベストセラー本の著者である長尾和宏先生の『医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣』より、太りにくい食べ方やスイーツ、お酒における「誤解」まで、わかりやすく解明します。

■①まずはサラダ!食べる順番に気をつける

 

 洋食屋でもステーキ屋でも、サラダが先に出てきます。ぜひ出されるままに、先にサラダを食べてください。

 血糖値の変動幅を小さくするには、「おかずは多く、ご飯は少なく」というロカボ食も大事ですが、食べる順番も大事。ポイントは、とにかくご飯やパン、甘いものといった糖質は最後に食べるということです。

 たとえば、おにぎり一個とサラダを食べる際、おにぎりから食べるか、サラダから 食べるかで血糖の上がり方はまったく違います。もちろん、おにぎりから食べるほう が血糖値の上がり方は大きくなります。 

 また、食べる速度も大事です。早食いは血糖値をドーンと上げます。

 食事で血中のブドウ糖が増えると膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、全身の細胞に糖を取り込むように促します。つまり、血糖値を下げる役割を持っているのがインスリンなのですが、食べるスピードが速すぎるとインスリンの分泌が追い付かず、血糖値が上がってしまうのです。

 食事にかける時間、短くなっていませんか?私は、在宅診療の合間にパパッと食事を済ませたいとき、牛丼チェーン店に入ることがあります。周りの様子を見ていると、ひとりの滞在時間は10分くらいです。若い人たちは5分もかからないかもしれません。みな、どんぶり飯を飲み込むように食べています。

 ラーメン屋も回転が速いですよね。麺類は、麺が伸びる前に食べるのが良しとされていることもあり、食べ方が早くなりがちです。

 そういえば、研修医時代はほぼ毎日、カップ麺を食べていました。院内にいろいろな種類のカップ麺がストックされていて、外来の合間に秘書さんに電話をして「あと10分で行きます。今日はUFOで!」と伝えると、10分後にちょうどできあがっているのです。それを1、2分で食べてまた仕事場に戻るという日々でした。医者の不養生という言葉がありますが、まさにそのとおりです。

●よく噛んで食べるだけでも血糖値が穏やかに

 食べ方が早くなるのは、よく噛んでいないからでしょう。江戸時代には飲み込むまでに 回は噛んでいたと言われますが、いまは5回くらいで飲み込んでしまう人が多いです。なかには0回、つまり丸飲みという人も。メタボな人ほど飲み込むように食べる人が多いのですが、その逆も言えます。

 よく噛まずに食べると太りやすい。よく噛んで味わうことをせずに食べると、満腹中枢が刺激されず、食べすぎてしまうのです。逆に、毎回30回噛んで飲み込むということを意識しただけで自然に食事の量が減って痩せたという人も。また、よく噛んだほうが唾液中のアミラーゼと混ざって消化が始まり、胃の負担も 少なくなります。

 日本人は忙しいので、食事にかける時間が短くなりがちです。「食べるが遅い=どんくさい」というイメージを持つ人も多いですが、よく噛んで食べたほうが血糖の上りが緩やかになるだけではなく、脳に刺激がいくので認知症予防にもつながります。

 食事では、「何を食べるか」だけではなく、「何から食べるか」「どうやって食べるか」 も大切なのです。

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