教員の平均年齢がジワジワ下がってきている。また「20代後半や30代前半で、主任などの役職に就くケースが増えている」という声も。これは、若手教員が力をつけてきているという喜ばしい事態なのか? いや、そうではない。『教育現場の7大問題』を上梓したジャーナリストの前屋毅氏が解く。

■役職に就く若い教員が増えた?

 

「20代後半や30代前半で、主任などの役職に就くケースが増えています」

 と、埼玉県内にある自治体の教育委員会関係者が言った。若くても役職に就けるような教員が増えている、という意味ではない。

 本来、経験も知識もあり、能力のある者が役職に就くべきである。ところが現在、その役職に就くべき年代層が不足する事態になている。「団塊の世代」が大量採用されたため、その後の採用が控えられ、そして団塊世代の定年退職が相次ぐなかで、その下の年代層が薄くなってしまっているためだ。本来なら役職を担わなくてはならない層で不足が起きているわけだ。一般企業と同じ問題が、学校でも起きていることになる。

 その事態は、文部科学省(文科省)が3年ごとに実施している「学校教員統計調査」からも読み取れる。

 今年3月に公表された2016年度の調査結果(確定値)を見ると、教員の平均年齢が低下している。公立小学校では前回(2013年度調査)では44.0歳だった平均年齢が、今回は43.4歳となっている。公立中学校では44.1歳から43.9歳となっている。

 この傾向は、実は前回も同じである。公立小学校で前回(2010年度調査)の44.4歳から44.0歳となり、公立中学校では44.2歳から44.1歳となっている。

 団塊世代が定年退職し、新卒採用はあるが、その中間が抜けているために平均年齢の低下という結果になっているのだ。

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