無観客試合はもうやりたくない

 

 Jリーグ史上初の無観客試合となった清水エスパルスとの一戦は、まるで練習試合をしているかのようだった。

 メディアの人たちはいたけれど、外部とシャットアウトされていた。選手紹介や交代、得点者を告げる場内アナウンスすらない。そんな光景は初めてだったし、スタンドに誰ひとりもいない状況自体、初めての経験だった。モチベーションはいつもと変わらなかったけれど、同じようなメンタルではプレーできなかった。

 試合の入り方も難しく、開始早々に失点。その後、ボールを圧倒的に支配しながら、ゴールは1点止まり。あんなに押していても結局は勝ち切れなかったのだから、やりきれない気持ちだ。

 普段は4万人を超すサポーターの後押しがある。90分を通して集中してプレーすることが難しかったのは、サポーターの力がなかったことも多大に影響している。彼らの存在の大きさを改めて感じさせられたゲームだった。

 もうやりたくない

 それが僕の、いやチームメイトみんなの正直な感想。無観客試合は、これが最後であることを痛切に願うばかりだ

 

結果を求めながら勝ち切れないジレンマ

 

 そんな無観客試合などを経て、チームはリーグ戦を6節終了した時点で、勝ち点10ポイントで6位につけている。

 首位の鹿島アントラーズとは5ポイント差。まだまだ追いつける位置にいるけれど、まだまだ勢いに乗れていない。

 勢いに乗れないのには、理由がある。

 それは内容と結果の両立を試みているからだ。今年のレッズは、ミシャことペトロヴィッチ監督体制になって3年目。そろそろタイトルが欲しいこともあって、勝ちにこだわるチームへ生まれ変わろうとしている。去年は、リーグ最多の得点数をマークしながら、失点数の多さから優勝を逃した。その反省点を生かすべく、今年は失点数を減らすことを目標に掲げ、守備重視のサッカーとはいかないものの、攻守のバランスを意識したサッカーを目指している。

 こうしてチームバランスを重視するようになったら…守備こそ安定してきたけれど、今度はゴールを奪えなくなって、勝ち切れない試合が増えてしまった、というわけだ。

 

コミュニケーションなくして浮上なし!

 

 チーム同様、個人的にもなかなか結果を出せずにいる。

 ゴール0、アシスト0——。

 今シーズンは、従来のトップ下からボランチへとポジションが下がったとはいえ、ゴールはもちろんアシストすらも残せていない。このこともストレスの原因になっている。ボランチとしての役割はこなせているとは思うけれど、正直のところ、パっとしていないと思っている(苦笑)。

 ただ、なにより悔しいのは、僕の結果が出ないことより、チームの結果が思わしくないこと。いまは本当に苦しい。結果を求めて戦っているにもかかわらず、その結果がついてこないと、ストレスだけが溜まってくる。それでも、生まれ変わるには、途中で投げ出すわけにはいかない。まさに“産みの苦しみ”。努力を重ねていけば、いつかはチームの歯車がかみ合い始めると信じている

 やっぱりサッカーはチーム全員で戦うスポーツ。自分ひとりでどうにかできるものではない。選手、スタッフ、サポーターのみんなで“共同作業”してはじめて成功をつかむことができるもの。そう、コミュニケーションなくしてレッズの浮上はありえない!

 そこで、僕なりに実践しているコミュニケーションについて触れてみたいけれど、ちょっと長くなったので今回はここまで。「未来日記」に「みんなと手を取り合って首位浮上!」という言葉を書き記したところで、また2週間後!

 

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